代襲相続とは

​「夫の相続の手続きをしようとしたら、亡くなった兄の子供(甥・姪)も相続人になると言われたんですが…」
「父がすでに亡くなっている場合、祖父の遺産はどうなるんですか?」
​相続の現場でよく耳にするのが、この「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」という言葉です。
漢字だけ見ると難しそうですが、難しいものではありません。
​ここでは、代襲相続の基本と、勘違いしやすい注意点についてサクッと解説させていただきます。

代襲相続とは「バトンタッチ」のこと

​代襲相続を一言でいうと、「本来相続人になるはずだった人が先に亡くなっている場合、その子供が代わりに相続人となること」です。
​親が受け取るはずだった「相続というバトン」を、子が代わりに受け取るイメージです。

よくある具体例:孫や甥姪が相続人になるケース

「父が既に亡くなっていて、その後に、祖父が亡くなった」というケース
​被相続人: 祖父
​本来の相続人: 父(既に他界)
​父の代襲相続人: 孫
​この場合、孫が父の代わりに、祖父の遺産を相続する権利を持ちます。

「夫が亡くなり、子はいない。夫の両親と兄は既に他界しており、兄には息子が1人いる」というケース
​被相続人: 夫
​本来の相続人: 妻、兄(既に他界)
​兄の代襲相続人: 兄の子
​この場合は、妻と甥(妻から見て)が、夫の遺産を相続する権利を持ちます。

 注意点!「兄弟の相続」はどこまで続く?

代襲相続には、家系図の「下(子)」に行く場合と「横(兄弟)」に行く場合で、少しルールが違います。

​子供・孫の場合: 孫が亡くなればひ孫……と、下の世代へどこまでも続きます。

​兄弟姉妹の場合: その子供(甥・姪)までは代襲しますが、甥・姪の子(次の世代)には引き継がれません。


​ここを勘違いすると、「誰が相続人なのか」の判断を誤ってしまうので注意が必要です。

「代襲相続」の落とし穴

代襲相続が発生すると、相続手続きの難易度がグッと上がります。

〇戸籍集めが大変

亡くなった方の出生から死亡までだけでなく、代襲者の関係を示す戸籍も必要になり、収集する束が分厚くなります。

戸籍謄本が30件、40件になるケースはザラにあります。

〇疎遠な親戚が登場する

「亡くなった兄に離婚歴があり、前妻との間に子がいた」といったケースでは、面識のない甥や姪と遺産分割の話し合い(ハンコをもらい、印鑑証明書を提供してもらう作業)をしなければなりません。

遺産分割協議は相続人全員の合意がなければ成立しません。
もし、相続人の中で一人でも協議に賛成しない人が居た場合は相続手続きがストップしてしまいます。

まとめ

​代襲相続は、家族の歴史が複雑になるほど、手続きも複雑になります。
「誰が相続人になるのか自信がない」「戸籍集めで行き詰まった」という方は、ぜひ一度、当事務所へご相談ください。
​複雑な家系図をスッキリ整理し、スムーズな相続手続きをお手伝いいたします。